土壁VS壁紙・特徴を比較して壁のリフォームをしよう!

土壁と壁紙の特徴を比較して、それぞれのメリットやデメリットについて理解していきましょう。壁は部屋のイメージを大きく変える要素がありますので、リフォームする際はどのような内容で行うか考えるのも重要で、事前計画をきちんと念入りに立てておく必要があります。

壁も傷や汚れ、カビなどのあらゆるダメージを受けるので、定期的なメンテナンスも忘れないようにしたいですね。では土壁と壁紙を比較してみましょう。

 

土壁のメリットとデメリットについて

土壁VS壁紙・特徴を比較して壁のリフォームをしよう!

日本では昔から親しまれている土壁。レトロなイメージを想像する人が多いはずですが、実は近年ハウスメーカーは土壁を謳い文句にしていることもあります。

土壁が姿を消しつつあるのは事実ですが、壁紙や石膏ボードより劣るというわけではありません。土壁か壁紙か、比較する際にまず知っておきたい土壁のメリットとデメリットをご説明しましょう。

 

土壁とは

土壁というのは砂や藁を土に混ぜて水に練り、壁に塗って固めたものです。昔から日本の住宅で親しまれている壁のタイプで、時代と共に住宅がモダン化するにつれて、土壁を使う機会が減っています。

最近話題になっている土壁の再ブームは、飲食店のインテリアとしても使われることが増え、ちょっとしたトレンドになっているようです。

土壁がいつから始まったのか起源は正確ではありませんが、江戸時代の蔵やお城、一般住居でも土壁は使用されています。茶室の壁としても有名で、かの千利休は独特の風合いを持つ土壁を愛し、積極的に茶室に土壁を取り入れたという話も残っています。

 

土壁のメリット

土壁はなぜ姿を消してしまうのか、メリットを知ると納得できない部分もあるほど魅力がたくさんあります。まず日本の風土に合っているのが土壁の特徴で、夏はひんやり、冬は暖かく過ごせます。

土壁には湿度を吸収する働きがあり、湿度が低くなると逆に乾燥を防ぐ働きがあるといわれているので、自然な調質作用が期待できるでしょう。

また原料になる土は本来燃えにくい材質なので、土壁は耐火性に優れているのもメリット。直接火に接触したとしても、ホルムアルデヒドなどの物質が発生しない可能性が高いのです。

近年土壁が人気なのは、職人が手仕事で仕上げるため。とても個性的で、壁の表情がひとつひとつ違うのも魅力といえるでしょう。

 

土壁のデメリット

土壁と壁紙を比較すると、土壁のデメリットは気になる部分もあるはず。まず土壁はとても固いので画鋲が突き刺せない、もしくは無理に押し込むと表面がボロボロになることがあります。

また経年劣化により壁の角にひびが入りますので、職人の腕がかなり影響するでしょう。職人の技術次第で仕上がりが悪くなり、質感や温もりがなく表面のおうとつが気になる場合も。

土壁は何度も塗り乾燥させることを繰り返しますので、壁紙よりも施工時間がかかる点も注意しなければなりません。場合によっては2か月~半年ほど時間がかかることもあります。

また土壁は湿気を吸収する働きが期待でき、蓄えた水分が放出できないとカビが発生するかもしれません。そのまま放置するとよくないので、メンテナンスも忘れないようにしましょう。

 

壁紙のメリットとデメリットについて

土壁よりも簡単な壁紙は、多種多様の種類がありお手入れも簡単です。一般的に使用されるもので、とても馴染みがある壁ともいえます。では壁紙のメリットとデメリットについて見ていきましょう、

 

壁紙とは

石膏ボードなどの下地素材の上に張り、保護したり装飾したりするものが壁紙です。クロスとも呼ばれ、合成樹脂で作られたシートタイプの素材を壁に張りつけます。

壁紙は種類が色々とあり、和紙を使う紙系、織物壁紙や不織布などの布系、一般的なビニール系、立体感のある発砲ビニールなどもあります。壁紙は部屋の雰囲気をがらりと変えられるので、DIYで行う人もいますよね。

 

壁紙のメリット

土壁と壁紙を比較すると、コストが断然安いのは壁紙です。リフォーム業者に依頼した場合、コストに材料費や人件費がかかりますが、土壁だと職人の実績や経験が必要になり費用がかかります。

同じ壁紙に飽きてしまったら、剥がして新しいものに張り替えることもできるので、模様替えが好きな人にもよいでしょう。また色や素材感、機能性などあらゆる目的に合わせて選べて、土壁よりもお手入れが簡単であるのもメリット。

ビニール素材なら水拭きもできますし、汚れが目立ったら張り替えが可能です。また施工時間も土壁よりも早く、工期が短いため人件費も安くなります。

 

壁紙のデメリット

土壁よりも壁紙のほうが、比較すると近代の生活にはメリットが多いように感じますが、もちろんデメリットもありますので注意しなければなりません。

壁紙は壁の下地を覆ってしまうことになりますので、土台の呼吸が妨げられることになります。断熱や気密性がないと、結露によるカビの発生もデメリットに。

また壁紙の質によっては縮むタイプもあり、端の部分から壁の下地が覗けてしまう、またはよれが目立つという可能性もあります。壁紙を張る際は、必ず見本で仕上がりをイメージするでしょう。

実際の仕上がりとイメージが合わないケースもよくあるので、信頼できる業者に相談したほうが安心です。

 

土壁か壁紙か?リフォームの際に知っておきたいこと

土壁VS壁紙・特徴を比較して壁のリフォームをしよう!

築年数の経過している家だと、土壁がさらに室内を古く見せてしまうので、壁紙にリフォームを考える人もいるでしょう。そこで壁のリフォームをする際に、考えておきたい大切なポイントについてご説明していきますね。

 

土壁から壁紙に変える

部屋のインテリアを考える場合に、壁は重要な部分になります。土壁から壁紙にDIYで壁紙を張る場合ですが、表面がボロボロと剥がれる状態では、直接クロスを張ることは避けなければなりません。

土壁に壁紙を張る場合、基本的には全面に下地用のシーラーを塗り、紙やすりをかけて表面を平にしたら壁紙を張る手順になります。

土壁が劣化している場合は、ベニヤを重ねて下地を強化してからの張り作業になるので、かなり大がかりに。リフォーム業者に依頼した場合は、6畳で1015万円が費用相場です。使用する壁紙によってコストは変動します。

 

土壁を塗り替える

昔ながらの土壁を大切にしたいという場合は、土壁を塗り直すのも可能です。同じような材料で塗り直しする場合は、6畳で610万円。

土壁でなく表面のボロボロが気になるという場合は、既存の土壁を上からペンキで塗装する方法もあります。土壁や砂壁専用の塗料は、1平方メートルあたり4000円が相場。

もし劣化がひどい場合は、ベニヤや石膏ボードでの下地処理が必要になり、費用が追加されます。

 

壁紙のリフォーム

壁紙のリフォームは、クロスのグレードにより費用は異なりますが、基本的に1平方メートルあたり10001500円。ホームセンターなどでは、もっと安い商品もあります。

壁紙は汚れが気になる部分だけを交換する人もいますが、全面やっておかないとちぐはぐになり、費用もその都度発生するのでまとめてやっておきましょう。

その際は照明や窓枠の交換なども検討するチャンスになるので、予算内でどこまでできるか、信頼できる業者に一度相談することをオススメします。

壁紙のリフォームは新しいクロスに交換して、部屋の印象を変えるのが目的のひとつ。さらに断熱性など機能性もグレードアップしておくと、さらに快適な暮らしになるでしょう。

 

まとめ

土壁と壁紙は、比較するとどちらも魅力があります。壁紙が圧倒的に多いのは、お手入れやメンテナンスがやりやすいのが理由でしょう。

土壁にも魅力がありますので、壁のリフォームをする際は業者のアイデアも参考にしてくださいね。