軽量瓦は地震に強いか?防災に備えるための基礎情報

軽量瓦は地震対策によいのか、それとも別の素材を選ぶべきか。日本ではとくに防災を意識して、建物をリフォームしたり修繕したりすることがよくあります。

とくに屋根瓦は地震で落下した場合、通行人に当たってケガをするリスクがあるのです。最近はこのようなリスクを避けるためにも、耐震性の強い屋根瓦素材が注目されています。

そこで今回ご紹介する軽量瓦は、地震対策に向いているかどうか、特徴やメリット、デメリットについて見ていきましょう。

 

軽量瓦について知っておきたいこと

軽量瓦は地震に強いか?防災に備えるための基礎情報

軽量瓦は地震がきても耐震性能が高いといわれ、耐震改修としても広く認められています。では軽量瓦とはどのような特徴があるのか、興味がある人に知っていただきたい重要なポイントをご解説しましょう。

 

軽量瓦とは何か

近年人気が高まる軽量瓦。日本の建築業界でとても注目されています。軽量瓦とは従来の日本瓦とは異なり、軽い素材で作られた瓦のこと。

カルバリウム合板、粘土瓦などの軽量な屋根材を使用します。軽量というとすぐに飛ばされそうなイメージがあるかもしれませんが、軽量瓦を使うと軽量屋根になるということではありません。

従来の瓦よりも1030%ほど軽量であるもので、軽量瓦の定義もとくに決まっていないのです。一般的な瓦は1平方メートルあたり4550kgで、軽量瓦になると35kgくらいが目安となります。

屋根の重さが軽くなるということは、建物の土台部分にかかる負担も軽くなり、家が長持ちするという考え方もあるでしょう。

 

軽量瓦が地震に強い理由

軽量瓦と従来の瓦。人によっては地震に強いのは重いほうで、しっかりと家屋をおさえつけてくれるので耐震性が高いと考えるはずです。

しかし昔の重い瓦だと屋根の重量が重くなり、地震で家全体が押しつぶされるリスクが高くなることを忘れないようにしたいですね。そのため軽量瓦は、耐震性がある点が近年注目され、コロニアルやルーガ、金属屋根などの材質が好まれています。

最近はあまり見かけなくなりましたが、土葺き屋根やセント瓦などは非常に重くなり、耐震性を強化するために軽量瓦へ変える人も増えています。

 

防災瓦について

地震で倒壊した家屋は、旧耐震基準で建築された古い日本家屋や、施工方法が古い場合が多くあります。建物の倒壊は屋根瓦だけが原因ではありませんが、瓦の重量と地震は因果関係があることが、構造学でも証明されているといわれています。

軽量瓦のように、地震にも強いものとして注目されるのが「防災瓦」と呼ばれるもの。軽量で瓦同士がかみ合う構造になるのが特徴で、地震だけでなく台風などの自然災害にも強い魅力があります。

防災瓦は高温で焼き上げた粘土瓦で、和瓦のような耐久性も兼ねていますし、通気性や断熱性があり室内が快適。さらに和風のデザインもありますので、昔ながらの瓦の風合いを大切にしたい人には防災瓦もオススメです。

 

軽量瓦のメリットとデメリット

軽量瓦は地震対策として注目されていますが、選ぶ前にはメリットだけでなく、デメリットも理解しておきたいですね。主に使用される「コロニアル」と「ガルバリウム」の特徴を見ていきましょう。

 

メリット

軽量瓦にはいくつか異なる素材があり、それぞれにメリットとデメリットがあります。以前から人気があるコロニアルは工事が簡単で、瓦葺工でも工事が可能であること。

また費用が安く、従来の瓦屋根の1/4程度の重さに減らすことができます。屋根は天候や地震によりずれや破損が起こる場合がありますが、コロニアルなら差し替えで部分的な修繕が可能です。

またカラーバリエーションが豊富なので、どのような建物とも相性が合いやすいでしょう。そして人気のガルバリウムですが、メリットは屋根の重さが従来の1/10と軽量になる点です。

トタン屋根よりも錆びにくく、メーカーの保証期間が長い場合も多いもの。さらに断熱効果が期待できるので、節電にも貢献できるでしょう。

工事費用の安さ、工期が短期間で済む、またコロニアル屋根に重ねて張れるのもメリットですね。

 

デメリット

コロニアルのデメリットは色が褪せやすく、割れ・欠けが生じやすいところ。改修工事は2030年で行う必要があり、屋根材のメーカー保証期間が短いのもデメリットです。

現在でも人気は衰えていませんが、コロニアルが普及したのは日本の高度経済成長期の頃。この時期に建築された住宅は、築30年を過ぎるものが多く、コロニアルから別の軽量瓦にリフォームする人も増えています。

ガルバリウムのデメリットは、コロニアルと比べると費用が高くなること。また板金工でしか施工できない、部分修理が難しいため全体的な補修が必要になる場合もあるでしょう。また断熱材のない屋根だと、雨音が気になる場合もあるので注意が必要です。

 

防災リフォームのポイントについて

軽量瓦は地震に強いか?防災に備えるための基礎情報

屋根材を軽量瓦に変えて地震に備えるのは、耐震性を強化させるためにも大切です。地震や台風などの自然災害に備えてリフォームを検討する際は、次のポイントを意識してみましょう。

 

台風対策に必要なリフォーム箇所

強い風や、横から叩きつけるような激しい雨。何日も悪天候が続くと、建物にダメージがかかります。暴風時に外から飛来するもので屋根瓦が割れてしまうと、破片は通行人に当たる可能性がありますので、耐震性の強い軽量瓦へのリフォームがオススメ。

さらに同じく飛来物で割れないよう、窓ガラスを二重にする防犯ガラスへ変えるのもよいでしょう。2枚の板ガラスは圧力と熱で圧着していますので、物が当たった時の衝撃に対して耐貫通性が高く、室内にいても破片が飛び散らない可能性が高いのです。

さらに外から叩いても割れない強化ガラスのため、防犯にも役立つでしょう。雨戸やシャッターの取りつけ、雨どいの交換も大雨から建物を守ります。

 

地震対策に必要なリフォーム箇所

耐震性を高めるには、まず現在の住まいの状況を把握する必要があるので、プロによる耐震診断をオススメします。たとえば床下調査、建物細部の傷みや基礎と土台のチェックなど。

修繕が必要な個所は、できるだけ早く直しておきましょう。シロアリの被害も構造部分が弱くなる原因なので、築年数を確認して点検すると安心です。

また地震の場合は室内で家具が転倒、またガラスの破片によるケガも想定されます。家の家具についても、できる範囲で防災対策をしておくとよいでしょう。

旧耐震基準のままの建物はまだたくさんありますので、1981年前の家はできるだけ耐震改修リフォームを考える必要があります。自治体の補助が使える場合もありますし、減税制度などもあるので、耐震改修に関しての補助はお住まいの自治体に確認してみましょう。

 

在宅避難するための防災リフォーム

万が一の場合は避難所生活ができず、在宅避難しなければならない場合も考えられます。家が安心であることは、災害時のストレスを減らす意味もありますので、自宅にいることを想定して家庭用蓄電池の設置や太陽光発電も検討してみましょう。

電気が確保されると冷蔵庫が使えるので、かなり気持ちが楽になるはずです。また防災リフォームだけでなく、普段から備蓄できる保存食や防災グッズなども準備して、万が一の場面ですぐに取り出せるようにしておくことも必要です。

 

まとめ

軽量瓦は地震対策として注目されていますので、どのような種類があるか、それぞれの素材の特徴を理解してみましょう。屋根のリフォームを検討している人は、屋根材を選ぶ際に防災も意識してくださいね。

家屋の劣化は、見えないところで始まっています。防災に備えて家を強化するためには、定期的な診断を受けて補修個所を理解しておくことが大切です。