塗装で遮熱効果はアップするか?遮熱塗料のメリットやデメリットについて

塗装の遮熱効果については、近年あらゆる塗料が開発され、塗料業界でも注目を集めています。家の塗装はデザインや外見の魅力をアピールするだけのものでなく、家を外部の刺激から守るための大切な役割があります。

また色の特徴を活かして太陽光を反射させ、塗装で遮熱効果を高めるのも可能なのです。そこで気になるのが、遮熱塗料とはどのような特徴があるのか。

家を長持ちさせるためには、外壁塗装はとても重要なので、これからリフォームを考えている人は塗装で遮熱効果をアップする方法を検討してみませんか。

 

外壁塗装の塗料を慎重に考えるべき理由

塗装で遮熱効果はアップするか?遮熱塗料のメリットやデメリットについて

外壁塗装は、家の美観だけではありません。塗装の重要性を理解して、正しい塗料選びと塗装のタイミングが大切です。

 

外壁は塗り替えが必要

家を美しく長持ちさせるためには、リフォームは各所で必要になりますよね。毎日使う場所だけでなく、家の外壁は見た目を綺麗にするため以外にも、家を「保護」する目的があります。

塗料は雨が降っても、建材に水が吸収されないよう防水する役目があり、寿命を延ばす大切な目的があります。新築時は色も鮮やかで塗料の役目を果たしていますが、長年雨や紫外線を浴びると塗膜は劣化していく可能性があるでしょう。

塗り替えをせず放置していると、家の下地になる柱部分の腐食にもつながり、さらに被害が大きくなるかもしれません。そのため家の外壁は、710年を目安に塗り替えしたほうがよいといわれています。

 

塗膜の劣化について

塗料は一生涯同じ効果を発揮するわけではありませんので、劣化具合に合わせて塗り替えを考えなければなりません。見極めのポイントとなる、塗膜の劣化順序についてご説明します。

まずは塗料のツヤがなくなり、くすんでしまうこと。光沢のある塗料は徐々に輝きを失い始め、続いて変色していきます。外壁の色の彩度が落ちると、表面に白い粉のようなものがつき始めます。

「チョーキング現象」と呼ばれる防水性が低下したサインです。さらに劣化が進むとコケやカビが発生し、四隅や壁の角部分にひび割れが始まります。

塗膜がシールのように剥がれる段階になると、下地の補修なども必要になるもの。コケやカビが発生する段階で、まずは塗装を検討することをオススメします。

 

遮熱塗料のメリットについて

塗装で遮熱効果はアップするか?遮熱塗料のメリットやデメリットについて

塗装で遮熱効果が高まると、光熱費の節約につながり環境保護にも役立ちます。最近注目されている遮熱塗料とは何か、特徴とメリットについてご説明しましょう。

 

遮熱塗料とは何か?

外壁塗装の塗料は防水や防カビだけでなく、太陽光を効率よく反射させて、建物が受ける熱のダメージを軽減させる作用も期待できます。

この効果を持った塗料が「遮熱塗料」。屋根に遮熱塗料を塗ると、熱のエネルギー吸収が減るため屋根の温度上昇を抑制でき、2階部分の暑さが軽減されるといわれています。

遮熱塗料は、太陽の熱を受けやすい屋根の塗装で使われることが多くなっていますが、室内の温度上昇を抑える効果が期待でき、生活環境の快適化に役立っています。

 

塗膜の寿命が長い

遮熱塗料は、一般的な塗料よりも寿命が長いというメリットが期待できます。通常は1520年が耐用年数で、遮熱塗料の場合は最大で2倍ほど伸ばすことができます。

そのため塗り替えの手間を考えると、とてもメンテナンスしやすい理想的な塗料だといえるでしょう。

 

家の寿命が長くなる

熱によるダメージを減らせる遮熱塗料は、表面温度を低くできるので家の素材に与える影響を軽減させるのが可能です。屋根や外壁など、それぞれの材質は水分や熱に強く作られていても、経年劣化はどうしても避けられません。

たとえば金属の材質に遮熱塗料を使った場合は、熱による金属の膨張を防ぐので、ダメージが少なくなり家全体の寿命が長くなる可能性があるでしょう。

塗膜のひび割れが減るのも、見た目を綺麗に長持ちさせるメリットにつながります。

 

補助金がもらえる場合も

塗装で遮熱効果を上げるのはCO2の増加を抑え、省エネ住宅として自治体から補助金がもらえる可能性もあります。遮熱塗料は省エネリフォームとみなされるので、今後計画する人は最寄りの自治体に相談してみるとよいでしょう。

もし給付金があれば一般的なシリコン塗料よりも、コスト的に安く遮熱塗料が使えるかもしれません。お得なうえに、効率的な環境づくりに役立てるのが可能です。

 

節電効果が期待できる

遮熱塗料の最大の魅力は、節電効果が期待できるところです。一般的な塗料から遮熱塗料に変えたら、室内の温度差が削減できるという説も。

エネルギーを大切に使うためにも、遮熱塗料を選ぶことは重要な判断だといえるでしょう。屋根の場合は一般的な塗料と比較すると、表面温度がかなり下がるともいわれています。

 

ヒートアイランド予防効果について

自分の家の温度低下だけでなく、広い視野で考えると遮熱塗料は、ヒートアイランド現象の抑制にもつながるかもしれません。

建物に蓄積された熱は、放射されて周辺の温度も上昇し、ヒートアイランド現象の要因になるリスクも。住宅だけでなく、面積が広いビルやマンションなどでも遮熱塗料を使用すれば、将来的に地球環境にも役立つことが期待できるのです。

 

遮熱塗料のデメリットについて

塗装だけで遮熱効果がアップするのか、そんな疑問を抱く人もいますよね。遮熱塗料はメリットが多い反面、注意したいデメリットもあるので正しく特徴を理解しておきましょう。

 

劣化すると遮熱効果が薄れる

外壁の塗料は、一生涯効果を発揮するわけではありませんので、遮熱塗料も時間が経過すると塗膜が汚れて遮熱効果を発揮しにくくなります。

そもそもこの塗料は、太陽光を反射する作用が期待できますので、汚れたり剥がれたりするとそのまま光を吸収してしまいます。反射しにくい状態だと遮熱効果が薄れてしまいますので、本来の目的は達成できないでしょう。

また親水性のない塗料を使用した場合は、定期的に塗膜洗浄が必要になりますので、メンテナンス費用がかかるのもデメリットだといえます。

 

塗りにくい塗料

遮熱塗料は一般的な塗料よりも扱いにくいため、ベテランの職人さんでも塗りにくいと避けられる場合もあります。塗料のムラができやすいので、きちんと塗装できず遮熱効果が発揮できない可能性もあるでしょう。施工をしてもらうなら、遮熱塗料を扱う業者に依頼することをオススメします。

 

冬場は温度が下がる

塗装で遮熱効果がアップするのは、夏場はとてもありがたいことですが、逆に太陽光が必要な冬は建物の温度が低くなってします。

遮熱塗料のために、室内がいきなり寒くなるリスクは低いですが、冬が長い厳しい地域にはあまり向いていないといえるでしょう。

最近は遮熱性能と断熱性能を兼ねた、機能的な塗料も誕生しています。柔軟に対応する場合は多少コストが高くなりますが、塗料をこだわって選ぶのも可能です。

 

色により効果が違う

遮熱は白やクリーム系は効果が期待できますが、黒やグレーなどダークなものは熱反射率が低い特徴があります。たとえば屋根の色を塗り替える場合、外壁の色とのバランスを考えて、どうしても黒っぽい色になるケースも。結果的に色のバラエティが少ないと感じる場合もあります。

 

まとめ

塗料で遮熱効果を高めたい場合は、実績の多い業者に依頼してみましょう。家の外観はあらゆる視点で考えるのが大切で、塗料の質次第ではさらに快適な暮らしにすることができます。

リフォームする際は、遮熱塗料に詳しいリフォーム業者にまずはアドバイスしてもらいましょう。