浴室のヒートショックは危険!原因を知り安全な空間を作るポイント

浴室のヒートショックは冬になると、高齢者や体が弱い人はとくに注意しなければなりません。日本の住宅の特徴として、各部屋を暖房機器で温める習慣がありますので、トイレやお風呂などは他の部屋よりも寒い状態のまま。

家の中の温度差をなくすには、セントラルヒーティングが効果的かもしれませんが、光熱費や家の作りから考えるとかなり難しいですよね。

とくに浴室。疲れてホッと一息入れたい時でも、寒い浴室内を考えるとお風呂に入るのが手間になるケースもあります。そこで注意したい浴室のヒートショックについて、改善ポイントをご紹介していきましょう。

 

ヒートショックについて

浴室のヒートショックは危険!原因を知り安全な空間を作るポイント

最近冬になると、メディアでもよく取り上げられる「ヒートショック」。予防対策をするためには、まず原因や特徴を正しく理解しておきましょう。

冬の厳しい寒さを乗り越えたい時には、暖かいお風呂に入るとリラックスしますよね。快適に入浴するためにも、ヒートショックの危険性はしっかりと覚えておきたいところです。

 

ヒートショックの仕組み

ヒートショックが原因で亡くなる人は、交通事故よりも多いといわれています。寒さが厳しくなる12月~1月は、とくにヒートショック関連の事故が増える要注意時期。ヒートショックの仕組みは、気温の寒暖差によるものです。

人間の体は急に寒いところに行くと、血管を細くし熱を溜め込もうとする可能性があります。その結果、心臓や脳に負担がかかるのかもしれません。

 

浴室はとくに危険

気温差が激しいだけでも、人間の体には負担がかかっていますが「浴室」のヒートショック件数が多いように、お風呂場にはトイレなどにはない要因があります。

まず寒くなった体を暖めるために血管が細くなり、そのままの状態で熱い湯船に浸かってしまうことがありますよね。早く体を温めたい気持ちでいっぱいになるのは、誰でも同じでしょう。

しかし湯船やシャワーの熱いお湯は、体温が急激に高くなる原因。すると血圧が下がりふらつきやめまいなどを起こし、浴室内で転倒する可能性も増えてしまいます。

ヒートショックというのは病名ではありません。温度差による病気や転倒の事故、ケガを生み出す現象のことを言います。

 

ヒートショックになりやすい高齢者は注意が必要

ヒートショックは65歳以上の高齢者がなりやすく、重大なケガや事故につながる恐れがあるので冬の入浴は注意が必要です。高齢者は若い人よりも体が弱く血圧の上昇に耐えられないため、わずかな温暖差でもかなり負担となります。

他には飲酒している方、心臓や脳の病歴がある方や持病をお持ちの方も注意が必要です。誰にでもヒートショックが起こる可能性はありますので、浴室の室温管理は安全に入浴するために必要なのです。

 

ヒートショックを予防して入浴するコツ

浴室のヒートショックは、どうしても危険性があるもの。しかし入浴しないわけにはいきませんから、事前に準備をして快適な浴室環境を整えておきましょう。その際のコツとして、次のポイントを詳しくご説明していきますね。

 

入浴する時は声かけする

家族の中に高齢者がいる場合や体調が優れない人がいる場合は、入浴する前に必ず誰かに声をかけておきましょう。また夜間は浴室がさらに冷え込みますので、時間がとれる人は日中に入浴するのも予防対策になります。

高齢者が一人で入浴する際は、5分置きくらいに外から声をかけておくのも、とても重要な心がけになりますね。

 

お風呂場を暖めておく

入浴する際は洋服を脱ぐと一気に体温が下がり、慌てて浴槽に入ってしまいたくなりますよね。予めヒーターなどで脱衣所と浴室内を暖めておくと、急いで熱いお風呂に入ることはありませんし、体への負担が軽減する可能性があります。

小さな電気ヒーターを使う、浴室にエアコンを設置するなど、室温のコントロールでヒートショックを予防していきましょう。

暖房機器がない場合は浴室内に入る前に、熱めの温度でシャワーを出し続け、室内を暖めるのも可能になります。

 

体調を整えてから入浴する

浴室のヒートショックは、年齢だけが関係するものではありません。たとえば血圧の変動が激しくなる可能性がある飲酒時は、すでに体に負担がかかっているかもしれませんので、入浴を控える必要があります。

また入浴すると体からは発汗量が増えるので、脱水症状を起こすリスクがある点も注意が必要。入浴前にはコップ1杯程度の水を、なるべく飲んでおくようにすると安心です。

体調不良の時やインフルエンザの予防接種を受けた日など、なんとなく不安な場合は安全のため入浴は避けてくださいね。

 

転倒防止マットを使う

浴室のヒートショックは、軽いめまいにより足を滑らせて、頭や体を強打してしまう可能性があります。このようなケースを想定して、浴室内に転倒防止マットを敷いておくのもひとつの対策になるでしょう。

マットが敷いてあると、足元の冷えを予防する効果も期待できますので、慌ててお湯をかぶることも減るはずです。入浴時の転倒は浴室の隣の部屋に家族がいても、発見が遅れる可能性があるので事前の予防対策は欠かせません。

 

ヒートショックのリフォームについて

浴室のヒートショックは危険!原因を知り安全な空間を作るポイント

浴室のヒートショック対策をしっかりと行うためには、リフォーム業者に依頼するのもコツになります。その際にはどのような対策ができるか、主に行われるリフォームをご紹介していきましょう。

 

浴室の窓を交換する

すでに寒い浴室は、窓を変えるだけでも断熱効果がアップする可能性があります。現存の窓を二重窓に交換したり、断熱シートを使ったりするのもよいでしょう。

また市販のカーテンを取りつけるだけでも、ある程度の効果は期待できますので、予算に合わせて検討してください。

 

ユニットバスにする

ユニットバスと聞くと狭い浴室をイメージする人もいますが、最近は二点式や三点式などの異なるスタイルもあります。

ユニットバスは、一般的なタイル張りの浴室よりも冷えにくい特性があり、温度を維持できるのも魅力。浴室のヒートショックを予防する環境作りに、メリットが期待できるでしょう。

 

浴室暖房機を設置する

入浴前後の脱衣所は、体温が急変してしまう場所です。ここである程度体を温めておくと、入浴した際の血圧変動が抑制できる可能性も。

後づけタイプの簡易的な暖房機もありますが、将来のために浴室専用の暖房機をリフォームして設置することもできます。

ヒートショック予防の効果が期待できるだけでなく、浴室暖房機は乾燥機能を備えたタイプもあるので、梅雨時期の洗濯物を乾かす時にも便利ですね。

 

補助金が出る可能性も

浴室のヒートショック対策としてリフォームを検討している人は、高齢者住宅改修費用助成制度の対象になるかもしれませんので、事前に確認してみましょう。

いくつかの条件があり、要支援者や要介護者がバリアフリーを目的にリフォームした場合、自治体から費用を支給してもらうことが可能になります。

たとえば手すり設置や段差の解消、扉の交換や便器の取り換え工事などが対象になります。浴室の安全性を高めるための工事も含まれますので、お住まいの自治体に相談するかリフォーム会社で問い合わせてみるのもよいでしょう。

 

まとめ

浴室のヒートショック予防対策は、自分で注意できることも色々とあります。また大切な家族が浴室内で事故に遭わないためにも、普段から足元を整頓しておくなど、誰もが快適に使用できる浴室を意識するのも大切かもしれません。

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