外構フェンスは、採光や風通しを考慮して選ぶのが大切です。デザインはもちろんですが、長い間快適に暮らすためには、忘れがちなポイントもきちんと考える必要があります。
通称目隠しフェンスとも呼ばれる外構フェンス。プライバシーを隠したいけれど、室内が暗くなるのも困るという人は多いですよね。
そこで今回は、失敗しないフェンス選びのポイントについてご紹介していきましょう。
外構フェンスの目的や特徴について
家の外側を囲むように設置する外構フェンスは、採光と風通しが選ぶ際のポイントになります。これからフェンスの工事を考えている人は、目的や特徴を理解して一番満足のいくタイプを選んでください。
外構フェンスの役割について
外構フェンスは家のデザインの一部になりますし、プライバシーを守る大切な役割があります。一番目立つ家の顔としてのエクステリアの役割は、モダンな家、和風な家などコンセプトに合わせて外構フェンスが選ばれています。
フェンスといっても、大きく分けると2タイプ。境界線を明確にするためのフェンスは、メッシュやアルミなどで簡単に設置され、目隠しの機能がありません。
目隠しフェンスは室内が見えないよう、素材や高さも工夫されていますが、きちんと計画しないと光と風を遮ってしまう場合があるので注意が必要です。
一般的に目隠し機能を持つ外構フェンスは、背が高く外部からの視線を遮るようデザインになっています。近年は目隠しフェンスが多様化し、低い高さでも素材を合わせて目隠し要素があるタイプも増えています。
外構フェンスの主な素材の種類
外構フェンスは、家の外観の劣化を防ぐ役目、お隣との境界線など目的は色々です。素材の種類も多く、一般的に使われるのがアルミ形材フェンス。
シンプルな形状なので、どのような家の外観にも合いやすく、すっきりとした印象が演出できます。デザインは格子状やライン、縦状やループ、また一本ごとの間隔を変えるのも可能。何よりもシンプルなので、門扉との相性もよい点が魅力です。
アルミ材は外構フェンスの主流。メンテナンスも簡単で、昔のブロック塀からアルミ材にリフォームする人も増えています。
外構フェンスの高さ
外構フェンスはどの程度の高さにするか決めるのも、選ぶ際の判断基準のひとつです。家のデザインや間取りは異なり、道路に面している部屋がどこかによっても外構フェンスのプランは変わってきます。
まずは遮る目線の高さを把握すること。たとえば大人と子供では視線の高さが違いますし、部屋の床の高さによっては、同じ身長でも見え方が異なります。
外構フェンスは採光や風通しを考慮するだけでなく、高さはとても重要なポイントで高くなるほどコストも高くなります。実際にどのように室内が見えているのか、判断する際は道路側に立って外からチェックするとよいでしょう。
既存のフェンスに目隠しフェンスを設置
アルミ材の外構フェンスがすでにある場合、全て撤去して新たな目隠しフェンスを設置するのはコストがかかります。そこで最近多いのが、既存のフェンスの上部に目隠し部分をプラスする工事です。
この場合は既存のフェンスの強度にもよりますが、延長する場合は柱を立てて、独立基礎で目隠し部分を設置する方法が一般的。外構フェンスの採光と風通しもそのまま活かせるので、とても効率的なリフォームです。
外構フェンスの費用について
外構フェンスの設置費用は、距離や設置方法、素材などあらゆる要素により異なります。一般的な相場は1mあたり1万円~、2段重ねは1mあたり2万円~。
たとえばアルミ素材の鋳造で、重厚な高級感があるフェンスは2mあたり5万円~8万円、木の温かみがある木粉入り樹脂フェンスは、2mあたり4万~7万円です。
予算に合わせて部分的に目隠しフェンスを設置したり、素材で安くコストを抑えたりするのも可能です。
外構フェンスの採光と風通しがよいタイプを設置しよう
外構フェンスは目的や用途が色々とありますが、目隠ししたために視界が変わってしまうと毎日の暮らしにも影響があります。採光と風通しを考慮しながら、選ぶ際のコツについて大切なポイントをご説明しましょう。
目隠しする部屋を決める
外構フェンスは、プライバシーを守るのが目的のひとつなので、採光と風通しを考える際にまずはどこを目隠しするか要点を抑えておきましょう。
主な場所は3つ。ひとつは道路から見えるところで、玄関前は注意したいところです。玄関ドアを開けたままにすると、外から家の中まで丸見え。
ブロック塀や目隠しフェンスで、できるだけ玄関と門扉をバランスよく施行するとよいでしょう。
二つ目は庭の目隠し。外側から見えなくても、隣や後ろなどのご近所さんから見えるのは少し気になりますよね。昔なら庭は見るものでしたが、近年庭は家族団らんの場所として「使う庭」に変わっています。
プライバシーを確保するためには、庭部分も意識しなければなりません。次はお風呂場。道路や隣と接近しているお風呂場は、完全に目隠しする必要があります。
また近隣の2階から覗かれるリスクもあるので、場合によってはフェンスだけでなく屋根をつけるのも重要です。お風呂に入り風景を楽しみたい人は、坪庭のようにデザインするとよいでしょう。
採光と風通しの二つが可能なフェンス
外構フェンスは目隠ししたいけれど、光と風はブロックしたくないという人もいますよね。この場合は木目調のフェンスがオススメです。
目隠し効果が期待でき、隙間からの風や採光もできますし、家の外観が温かみのある印象へと変わります。また木目調とブロック、もしくはアルミなどを組み合わせてそれぞれの高さで目的や機能を活かすのも可能です。
天然素材の外構フェンスは経年変化により、色合いが変わって自然な魅力を楽しむこともできます。長期間耐久性が続くアルミ製や樹脂製など、デザインを考えて採光と風通しのどちらも優先することが可能です。
防音や防風も人気
お住まいの地域によっては、外構フェンスに防音や防風機能を持たせたい場合もあるでしょう。高速道路近くなど交通量が多い場所は、外からの音はストレスになりますよね。
このような気になる問題を、外構フェンスで少しでも軽減するのが可能です。フェンスの素材に防音効果や防風効果が期待できるものを採用し、コストに合わせて設置しましょう。
防音や防風は、室外機からの音やニオイをブロックするためにも活躍しています。コンビニなどのお店のように、周囲に配慮して外構フェンスを考えるのも大切ですね。
注意したいこと
外構フェンスは、設置する目的に合わせて選ぶことができます。注意したいのはお隣など近隣との関係で、いきなり高いフェンスを立てて周囲とはっきりと境界線を作るのも、近所付き合いを悪くする可能性があります。
またギリギリの境界線の場合は、後でトラブルにならないように事前に声かけすること。街の景観に影響を与えるデザインも避けるべきなので、外構フェンスを考えている場合はまずリフォーム業者に相談してみましょう。
まとめ
外構フェンスは採光や風通し、目隠しなど全ての機能を踏まえたものが理想的です。またお住まいのエリアや家族構成など、フェンスを計画する際にはあらゆる点から考える必要があります。
家の外観や庭との相性も考え、満足する外構フェンスを選んでくださいね。プライバシーを大切にしながら、ご近所との付き合いを続けるためにも、外構フェンスの選び方はプロのアドバイスがあると安心です。
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