ウッドデッキは人工木と天然木があり、それぞれの特徴を理解して選ぶことが大切です。ウッドデッキは屋外で厳しい天候や気温にさらされ、意外と材質の劣化が早いため長持ちさせて手軽にお手入れするためにも、目的に合わせて選ぶようにしたいですね。
家の敷地内で、アウトドアが楽しめるウッドデッキ。今回は人工木の特徴やメリットについて、詳しくご解説していきましょう。
ウッドデッキの人工木の特徴について
メンテナンスフリーといわれる、人工木のウッドデッキは近年主流となっており、お手入れが簡単なことや豊富なデザインがあるのも人気です。
ウッドデッキを計画している人は、デザインだけでなく材質も特徴を理解しておきましょう。
人工木のウッドデッキとは何か?
人工木、または樹脂木と呼ばれる素材は、天然木に寄せて製造した工業製品です。どちらも似たような扱いがされていますが、正確には木粉を含まないものが樹脂木で、プラスチックなどの樹脂と木粉を配合したものが人工木と分類されます。
人工木は再生素材を使うためエコの観点からも評価され、耐久性が強いのが特徴です。天然木のウッドデッキは劣化スピードが早いため、長持ちさせるには人工木や樹脂木がオススメです。
シロアリの心配が少ない
人工木はプラスチックがメインの原料になっていますので、天然木を好むシロアリが寄ってくることが少ないでしょう。シロアリが避けられる可能性が高いのは、ウッドデッキが長持ちする理由にもなります。
天然木だと、シロアリ対策として薬剤を使用することもありますので、小さなお子様やペットがいる家庭では不安かもしれません。
カラーバリエーションが豊富
ウッドデッキを人工木にするのは、カラーバリエーションが豊富な点も人気がある理由です。天然木だとどうしても限られてしまいますが、人工木でお好みのカラーを選ぶと、家の外観までがらりと模様替えするのが可能です。
また人工木は太陽光に当たっても極端な変色がないことや、天然木独特の反り返りも少ないのが魅力になっています。
人工木ウッドデッキのお手入れポイント
ウッドデッキは雨風にさらされ、お手入れをしないと天然木だと、腐敗や反り返りの原因になってしまいます。その点メンテナンスがとても楽といわれている人工木は、どのような方法でケアするのか大切なポイントをご説明しましょう。
普段のケア方法
ウッドデッキは玄関先の掃除と同じように、日頃のメンテナンスはほこりを箒で掃き、雑巾でサッと軽く拭いてください。雨のシミや靴の跡は、水洗いで充分に落とせます。
時間が経過すると手間がかかりますので、簡単にケアするためにも日常的なお手入れが必要です。
植木鉢などの接触面に注意
人工木はお手入れが楽とはいっても、何もせずに放置するとコケやカビなどが発生します。とくに注意したいのは、ウッドデッキに置いてある植木鉢やビニールプールなどの接触面です。
湿気が溜まりやすく天気が悪い日が続くと、人工木でも汚れは目立ってしまいます。室外機の排ホースがウッドデッキに置かれている場合もあるので、定期的にチェックする必要があります。ウッドデッキの掃除は、2~3か月ごとに行うことをオススメします。
スポンジや柔らかい布を使う
人工木のウッドデッキは強くこすると、表面に傷がついてしまいます。ステンレスのワイヤーデッキブラシは材質を劣化させてしまうので、掃除する際はスポンジタイプや柔らかい布を使ってください。
ひどい汚れがある場合は、強く摩擦しないようにブラシを使いましょう。水だけで落とせない汚れは中性洗剤を使用し、最後に乾拭きしておきます。
またスペースが広い家では、ウッドデッキにテーブルとイスを置き、バーベキューを楽しむ場合もありますよね。ジュースやコーヒーのシミは、食器用洗剤を薄めてデッキの材質の長い方向に向かって拭き取りましょう。
深い傷や焦げ跡
外でタバコを吸う人がいる場合、ウッドデッキにタバコの火が落ちて焦がしてしまう可能性があります。また子供のいたずら書きで深い傷が残る場合も、サンドペーパーで軽くこすって消すことができるでしょう。
使用するサンドペーパーは、60~80番くらいが目安。擦った後は水洗いして、最後に拭き取り完了です。
人工木のウッドデッキのデメリット
豊富なカラーや楽なメンテナンスが魅力の人工木のウッドデッキですが、設置する前に考えておきたいデメリットもあります。特徴を活かして素敵な空間を作るためには、次の点を注意しましょう。
コスト
天然木を使用した家具やフローリングなどは、高級なイメージがありますよね。ウッドデッキも天然木のほうが、自然な風味があるのでよいという人も多いでしょう。
その場合に考えたい点がコストです。素材の価格を比較すると、天然木のほうが基本的に人工木よりも安い傾向があります。原料の価格や製造費用なども高くなりますので、予算に合わず諦める人もいるでしょう。
長期的に使うなら、人工木のほうがメンテナンス費用がかからないため、トータル的に考えるとコストが安くなる場合もあるのです。
施工費用がかかる
人工木は組み立てや加工にも費用がかかり、よい状態で長く使用するためには薬剤の塗布や施工工賃がかかります。また施行の際には専用の金具やビスが必要になりますので、コストだけでなく施行時間も天然木よりかかるケースが多くなっています。
熱がこもりやすい
人工木は熱がこもりやすい材料が配合されていますので、直射日光が当たる場所は高温になり、素足で歩けないほどになる場合も。
最近ではこのデメリットを改善するために、特殊な塗料を使い表面の熱がこもりにくい処理がされた素材も販売されています。
ウッドデッキを設置する場合は、事前に日当たりをリサーチしておくと、材質が選びやすくなるといえるでしょう。
水が表面に残る
天然木は自然の木材なので、雨が降っても自然と吸水されて表面が乾きます。しかし人工木は水をはじく素材のため、雨が降った後にしばらく表面に水溜りが残る場合があります。床が濡れないようにするには、ウッドデッキに屋根をつけるのも可能です。
屋根なしだと掃除が大変になりますし、ホースで水を流し掃除した後もしばらく表面が濡れたままになるので、拭き取り作業が必要になるでしょう。
自然の風合いがない
人工木はあくまでも天然木を模造したデザインなので、本物の木材とは風合いが異なります。ログハウスのように全体的に天然素材を活かした住宅だと、ウッドデッキだけ人工木にするのはちぐはぐになります。
人工木は木粉にプラスチックなどの素材が混ざっているので、自然と違和感なく溶け込む空間にしたい場合は、天然木のウッドデッキがオススメです。
天然木とどちらがよいか?
天然木の最大の魅力は、自然素材の美しさがあることです。ただしお手入れは人工木のほうが圧倒的に簡単ですし、天然木はシロアリや反り返りなど、トラブルを抱える可能性もあります。
どちらが絶対によいと判断はできませんが、近年ウッドデッキの人工木が主流となっているのは、メリットが多いためだといえるでしょう。
まとめ
ウッドデッキの人工木のケアは毎日簡単にできますので、大切なマイホームの一部としてきちんと管理したい部分です。わずかなスペースでも、屋外で開放的に気分になれるのは、ウッドデッキの魅力ですね。
設置費用や材料費などは、リフォーム業者にまず見積もり依頼して確認してみましょう。近年は安価なコストで手に入る材質も増えていますので、予算に合った素敵なウッドデッキ設置ができるはずです。