キッチンは使いやすいレイアウトが理想的なのですが、デザイン性にこだわる人も多く、もう少し機能性をアップしたいと思っている人もいるでしょう。
毎日使う場所で、子供から高齢者まであらゆる人が利用するキッチン。使用頻度が多い場所だからこそ、家族全員が効率的で安全に使えるレイアウトにしたいですね。
またキッチンはとても人目につく場所なので、やはりデザイン性とのバランスも忘れてはいけません。あらゆる要素を考え、キッチンをさらに使いやすいレイアウトにするためのポイントをご紹介しましょう。リフォームを検討する場合に、ぜひ参考にしてください。
使いやすいと感じるキッチンレイアウトの基礎
キッチンのレイアウトはあまり気にしない人もいるかもしれませんが、わずかな変化でかなり快適に使いこなせるようになります。
現状に満足している人も、もう一度キッチンの使いやすいレイアウトの基礎を考え、イメージしてみましょう。
キッチン内の配置について
キッチンは料理を作ることがメインなので、一番利用頻度の多い目的に合わせてキッチン内の配置をすると、利便性がアップしていきます。
調理の流れを考えると、まずは食材を取り出す冷蔵庫。続いて洗うシンク、カットする調理台、加熱するコンロ、出来上がった料理を盛りつける食器を取り出す食器棚ですよね。
右利きの人は次の作業が右側にくるように、左利きはその逆でキッチン設備を配置すると使いやすくなります。
三角形で配置
キッチンの使いやすいレイアウトは、冷蔵庫から食器棚まで横一列になっているとよいのですが、実際に横長のスペースがあるキッチンは少ないですよね。
一般的な家庭の場合は、限られたスペース内でキッチン設備を配置しなければなりませんので、その際のコツになるが「三角形」を意識した配置です。
冷蔵庫を頂点にして、底辺部分の角にコンロやシンクがくるような3点配置。この時に三角形の合計が「510cm」になるのが、キッチン内の動線を一番快適で使いやすくする感覚といわれています。
高さや幅を考える
キッチンが狭くて、使いにくい悩みを抱えている人は多いでしょう。たとえばコンロとシンクが反対側に配置されている場合など、通路幅によっては二人並ぶと狭く感じる場合がありますよね。
キッチンの使いやすいレイアウトですが、通路幅は1人なら90cm、2人なら1m20cmが目安とされています。二世帯住宅で同じキッチンを利用する場合などは、多少ゆとりがあったほうがお互いに気を遣わず料理できるもの。
またキッチンの高さも、意外と使いにくさの原因になりやすいので、キッチンを使う人を基本に高さを合わせるのがコツになります。
キッチンカウンターの高さの基本は「身長÷2+5cm」。長時間立っていることが多いキッチンは、高さが数cm変わるだけでも姿勢に負担がかかる可能性もあります。
リフォームでシステムキッチンを新しくする場合は、高さも気にしてみるとよいですね。
ゴミ箱やコンセントの位置
キッチンが使いやすいと感じるレイアウトは、小さなところこそ大切な意味を持っています。たとえばコンセント。大型家電の冷蔵庫、また電子レンジやトースターなどは、固定してコンセントを使用しています。
それだけでなく、ミキサーなどの小型キッチンツールを使用するケースもあるので、コンセントの位置はあらゆる目的に合わせて配置するのが大切です。
ゴミ箱も作業の利便性を上げるために大切なので、シンク近くなど置き場が重要。また人目につかないようにオシャレにこだわるなら、カウンターの下などゴミ箱を隠して使用するのもよいでしょう。
冷蔵庫と食器棚
冷蔵庫はキッチンに行く、最も多い理由になる場合もありますよね。そのため使いやすいレイアウトにするためには、冷蔵庫のドアの開き方についても考える必要があります。
両開きドアは左右に余裕があるか、また作業台や食器棚までの動線も意識しましょう。そして食器棚ですが、キッチンの使いやすいレイアウトを考える際に、冷蔵庫と全体のバランスで最終的に食器棚の配置を決定してください。
シンクやコンロの近くにしないこと。冷蔵庫にするか食器棚にするか迷った時は、冷蔵庫のレイアウトを優先してから決めるなど、大型家具や家電は移動が大変なので慎重に計画しましょう。
タイプ別のレイアウトの特徴について
キッチンの使いやすいレイアウトは、スペースに合わせていくつかのタイプがあります。主に人気がある種類と、それぞれの特徴をご説明しますね。
L型キッチン
L型キッチンは動線がトライアングルになり、動きやすいレイアウトが特徴です。L字型は2面を全て壁づけにする場合、またはどちらかのサイドだけをリビング側に向けて配置するのも可能なので、対面式にしたい人にも選択肢となるでしょう。
L型は広いスペースがないと配置ができないため、食器棚など家具を置くスペースが残せない場合もあります。その代わりシステムキッチンのスタイルによっては収納が充実するので、シンク下やパントリーなどを使い快適にキッチンが利用できます。
I型キッチン
ワンルームマンションなど、スペースが狭いところに最適なI型キッチン。コンパクトに必要なものが揃い、壁づけと対面式をどちらでも選ぶことができます。
ただしI型キッチンはレイアウトを考える際に、コンロの火回りを考える必要があるので、安全に調理するためにもシンクにコンロを近づけるなど配置に注意しましょう。
家事動線は左右に動くだけなので、使いやすい点がメリット。収納量が少なくなる可能性がありますので、その場合はラックなどを設置してキッチン家電を収納するとよいでしょう。
ペニンシュラキッチン
キッチンカウンターの一方が、壁づけになっているキッチンのレイアウトです。カウンター部分が突き出た半島(ペニンシュラ)に見えることからそう呼ばれ、ペニンシュラの背面には食器などの収納スペースが設けられています。
メリットは作業をしながら、リビングやダイニングにいる家族とコミュニケーションがとれること。カウンターに椅子を置けば、そのまま食事するスペースとしても活用できます。
ただしペニンシュラ型キッチンは、料理のニオイや煙が室内に広がり、油汚れが拡散するリスクもあるので換気に注意が必要です。
アイランド型
島(アイランド)を囲むように作業ができるキッチンのスタイル。ホームパーティーなどグループで楽しく集まる場合には、とても開放的である点がメリットになるでしょう。
アイランド型は他のレイアウトよりも存在感があるので、インテリアの一部として整理整頓を意識しないと、乱雑なキッチンは人目につきやすいので注意が必要です。
キッチンが独立している場合なら、多少の散らかりはごまかせますが、アイランドキッチンはリビングと同様に来客の際は念入りに掃除しなければなりません。
U字型
カタカナの「コ」やアルファベットの「U」のような形のレイアウトのキッチンは、スペース自体が独立して収納や動線も便利に感じる使いやすいキッチンです。
作業を効率的にするためにも、コンロやシンク、作業台などは分かれて配置するのがポイント。一番奥に何を配置するかによって、周辺のレイアウトもよく考えましょう。
設置するには充分なスペースが必要で、数人がキッチンに立つと狭く感じるところがデメリットです。
まとめ
キッチンの使いやすいレイアウトは、リフォーム業者に相談してアドバイスしてもらうことをオススメします。家族の人数やライフスタイルなど、あらゆる点を考慮して快適なキッチンレイアウトを考えてくださいね。
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